神の光 2024年3・4月号巻頭言 百三十天祭に向けて

三月は教祖さまの祥月命日にあたる。今年は教祖さまが明治二十七年三月の三十日に享年六十六歳でお里帰りされてから丁度百三十年の節目となる。本来なら、十年ごとの天祭を営む年であるが、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言やまん延防止措置の発令の影響でまる二年に亘って行事らしい行事は行えず、令和四年の四月になってやっと教会長重立会議を開催するに至って「教祖百三十天祭奉賛会」を立ち上げる事が出来た。しかし、記念事業の計画執行、教信徒さんへの奉賛会加入の取り纏め等、天祭まで賞味二年の期間では準備に支障をきたしかねなく、やむをえず一年先送りしたことは周知の事である。

いよいよ天祭まで余すところ一年、もっとも懸案事項であった御法殿屋根改修工事の事業については、ロシアのウクライナ侵攻に端を発した世界的な物価の高騰で先行きの計画に不安が生じていたが、教信徒の皆様の並々ならぬ御たんせいによって目途が立ち、去る一月の二十一日に副教主様を斎主に執行部役員一同、工事関係者が参列して工事安全祈願を斎行した。工期は年内一杯かかる見込みだが、年明けには仮屋根、囲いも取れて、天祭には新装なった御法殿の御屋根をお披露目できる目安がついたことが何よりありがたい。

教祖さまは「十国柱」のみ教えを通して、「塔は下から組め」とおさとしくださって、「信国信心」、即ち信ずる心を土台にして、一番上の「水穂国=奉仕の心」までの人格形成を解かれている。何事も土台が肝心、足元がふらついていては何をするのもおぼつかず、教会長重立の方々を始め教信徒の皆様方が力を結集して下さることに只々感謝申し上げたい。「何事もたんせい」「たんせいはすたらんもの」とのおさとしがあらためて心にしみて来る。御屋根の銅板のご寄付もしかり、皆様方の真心を心に留め、百三十天祭に向けて、こつこつと「しまつ、つつしみ、たしなみ」の心を忘れずに計画を進めて参りたい。これからも皆々様のご理解ご協力があって教団の行事、物事が成就(上十)出来ることを思う時、心底から変わらぬ御たんせいを偏にお願い申し上げる。